騒ぎをものともせず近づいてきた張本人…大輔と大和は、何事もなかったかのように私たちの隣に座った。


「蛍ーお腹すいた! 蛍の弁当一緒に食っていい?」


「いいよ♪」

もうバカップルはいちゃつきはじめ。


周りから悲鳴が上がり、

「付き合ってるのかな?」


「悔しいけどお似合いだよね」


とヒソヒソと声が上がる。



一方大和は私のお弁当を見つめるだけ。



私は気づかないふりをしてさっさと食べ始めた。




すると、私の口に放り込まれるおかずを目で追う大和。


なーんか可愛い!



と思いながら卵焼きをつかむと、私の手ごと包み込むようにして大和が卵焼きをぱくっと食べた。




再び悲鳴…。


「ちょっと!! あたし卵焼きが一番好きなのに…」


「ひふ?(いる?)」


もごもごしながら言う大和に返せ!と訴えると、大和が一瞬ニヤっと笑った。