「…悲しまないのか?もう二度と家族や友人に会えないのだぞ?」


アニスは驚いた風に言った


「悲しく無いわけでも無いけど…。俺一人っ子だし?親は海外だから家にいねぇし?引っ越したばっかで友達と呼べる友達とかいねぇし、向こうの世界に未練なんか無いもん俺」


しばらくの沈黙の後アニスは笑い出す


「お前面白いな。だが、なら僕はお前と此処でおさらばだ。帰りたく無いなら勝手にこの世界を彷徨え」


アニスは立ち上がり
離れていく


「いや、帰る。まだクリアーしてないRPGがあるからな!」


今アニスに離れられるのは非常に困る


俺はこの世界を知らないわけで宛てなんて無い、抵当にとった言葉や行動がこの世界で罰する対象になるかもしれない。


…RPGの為も在るけど


「何がいいたい?」


アニスは最初に会った時と同じ殺気を込めて言った