-4月半ば-


桜も散り、なれない制服にも慣れはじめた。


私はそれでも尚慣れない教室のドアを開けた。


「おはよぉ彩華~」


「あっ、の~ちゃんおはよぉ~♪」


私は自分の席にバックを置き、隣の席の【月野 彩華(アヤカ)】に声をかけた。


眼鏡をし、少し大人しめに見える感じだが、その中身は全然違うものだった。


「てか聞いてよの~ちゃ~ん」


自分のロッカーから教科書を取り出しながら彩華はこちらも見ずに話を持ち出した。


「ん~??」


買ったばかりのジュースを飲みながら私は適当に答えた。


「ちょっと聞いて。また彼氏がさぁ...」


「また彼氏かよwww」