「あ、あの…」
決意を決めた2人の間に、何者かが割って入った。
声の方へと顔を向ける2人。
「?君は…?」
そこにいたのは、長い黒髪をツインテールにした女。
立ち尽くし、2人を見ている。
「リリンだ。僕の連れだよ。」
忘れていたかのように、ノワはリリンを王に紹介した。
その紹介を受けて、リリンは頭を下げる。
「そうか。」
リリンを見ながら、そう呟く王の瞳は、初めに会った時と同様に、悲しみが含まれていた…
「あの…ノワ様、私はどうしたら…」
「そうだね…リリンがしたいようにすればいいよ。」
「…私、ノワ様に命をかけると申しました。ですから私も…」
着いていくと言うつもりだったのだろう。だが、その言葉は遮られた。
「いや、止めておいた方がいいだろう」
王がリリンに顔を向け、遮るように言ったのだ。
「?何故だ?」
その言葉にノワは不思議そうに顔を向ける。