「何だ?どういう風の吹き回しだ?」
ノワはノワールの息子である。そんな奴が、突然そんか事を言い出し、納得できないというのも無理もない。
「何もないよ。それで、僕と手を組まない?」
ノワは王に顔を近づけて言う。
「手を組む?」
眉間にシワを寄せ、その言葉を聞き返した。
「あぁ。俺達でカリンを、悪の力へと導くんだ。」
「ほぉ…だが、それには敵が多すぎる」
目を細める王。
王の言う事は否定できない。
現に、カリンの周りには3人の力を持つ者がいる。
特に、あの、青き瞳を持つ男が…
「いや、今は簡単さ。」
「?」
難しい顔をする王に対し、ノワは顔色1つ変えず、続けた。
「今のあいつらは混乱してる。カリンをさらうには、今しかない。」
最後の言葉を強調しながら…
「何があったか知らんが、お前が言うのだから、そうなのだろう。」
王はノワの提案に乗る気になったようだ。
「なら、僕に協力してくれるんだね?」
「あぁ。お前に協力しよう。」
話は決まったようだ。
2人で力を合わせ、カリンを悪の道へと導く。
今、2人が動こうとしている…