王の睨みに怯える事もなく、ノワは近づく。

 「僕だよ。」

暗闇で見えなかった顔が、近づくにつれ、明らかになる。

 「?…ノワ…貴様、何をしに来た…」

目の前に現れた色白の男。その人物に驚きながらも、再び相手を睨む。

 「そんなに怒るなって。僕は君の見方だよ。」

ノワは王の前に腰を下ろし、何かを含んだように笑う。

 「見方?フン…笑わせるな。」

王はノワの言葉を花で笑う。

だが、ノワにとってそんな事はどうでもいいようだ。

 「君はノワールに逆らってんだよね。」

 「…」

ノワの言葉に対して、無言だが、そうらしい。

 「それならいいや。僕もノワールには反対だ。」

表情で読み取り、ノワはくつろいだ様子になる。