「イワン…来て…」

カリンは慌ててイワンの腕を掴む。

 「…知らへん…」

 「え…?」

そう言い、イワンはカリンの手を振りほどいた。
そして背を向ける。

 「マイの事は、考えたくないねん。」

 「イワ…ン…?」

イワンの言葉、行動に驚くカリン。

 「やから、出てってくれ…」

それを気にせず、カリンの背中を押し、入り口まで連れていく。

 「ちょっと…」

カリンは抵抗しようとしたが…

 「出てってくれ…」

やはり女のカリンの力ではかなうはずもなく、外に出された。

そしてイワンは扉を閉ざした。