それをたどり、カリンの指差した物へと目を向けるルイ。

 「?これは…この宿の紋章…」

その先にあったのは、複雑な形をしたこの宿の紋章と思える物だった。

 「そう。これを見てた。何か、これに秘密があるんじゃないかな…」

2人はその紋章に近づく。
じっと眺め、観察し、ルイは手を伸ばす…紋章をなどるように…

 「…!痛っ!」

すると、ルイの指に痛みが走った。
紋章に触れた指に、何かで切られたように傷ができた。


 「!大丈夫!?」

血の滲む指を見つめ、心配せうに言うカリン。

 「あ、あぁ…何なんだろうな、これ…」

2人は紋章を睨みつけるのだった…