あたしは部屋を飛び出して、隣の部屋の扉を開けた。大和くんが寝ているはずの部屋。 稲光で部屋が一瞬明るくなる。 「――っ!!」 ――いない。 ベッドの上に、大和くんの姿はなかった。 空を裂くような轟音が鳴り響く。大和くんはもう……目覚めたの?