わざわざメールなんてくれるエリカ。



お礼なんていらないのに。




「いらないのに…」




私は涙がこぼれないように、上を向いた。



見上げた空はやっぱり明るくて、私の悲しい気持ちと違うから惨めになる。




「私…何してんだろ」



エリカの手助けをしたのは私。


エリカと直哉が仲良くなるようにしたのも私。




全て自分でしてしまったことなんだ。



素直になれなくて。




私はケータイをパタンと閉じて、思いきって砂浜に寝転んだ。



そして瞼を閉じる。