私が伝えようとしていたことを、この子が私を通して直哉に伝えようとしている。
嫌だ…
嫌だよ。
自分で言えばいいよ、そんなこと。
何で、私が…ーー
「いいよ」
気付けば、ぽろっとそんな言葉が出ていた。
「っ本当!?ありがとう!!嬉しい!!それじゃあよろしく!!本当にありがとう!またね!」
エリカは機嫌よく笑うと、一気に喋って帰って行った。
「………」
残されたのは私と手紙。
「…っ~…うっ…うぅ…」
何でこうなっちゃうんだろう。
ただ好きなだけなんだよ。
ただ星を一緒に見たいだけ。
なのに…
全部、私には許されないんだね。