これくらいなら許されると思うんだ。



ねぇ直哉。





また星を見に行こうよ




私はゆっくりと送信ボタンへと指を伸ばした。




そのときだった。




「っ…真奈ちゃん!!」



「…っ」




どうして……



「エリカ……」



どうして……エリカが…?



私はハッと気付いて目をゴシゴシ擦った。




泣いたのがわからないように、少しだけ俯いた。




「職員室行ったみたいだったから先生に聞いたんだけど、知らないって。捜してたら屋上のドアが開いてたから、そういえば鍵壊れてたなって…真奈ちゃん、泣いてるの?」



エリカはやっぱり勘が鋭い。



でもここで、“泣いてる”なんて言えば、きっと気付かれる。


だから…




「んっなわけないよ~!!なんか最近目かゆいんだよね!だから擦り過ぎて赤くなっちゃって!」



こんなんでごまかせるかわからなかったけど、できる限りの嘘をついて笑ってみせた。