直哉と私、真奈は幼なじみで幼稚園から今、高校まで一緒。



だから直哉のことは色々わかってるつもり。



嫌いなものも好きなものも知ってる。



特に好きなのは“星”



7歳の誕生日に私があげた星の図鑑がきっかけみたいだ。




今ではすっかり星博士で、3年生が引退した今、天文学部の部長を直哉がやっている。




直哉、ほんとに星が好きなんだよ。



星が大好きだから、いつも天気を気にして外を眺めてる。



星がでてる日はいつも、私に見せてくれるんだよ。




「今夜星を見に行こうって、天文台まで坂だろ?キツいよなぁ」



タカヤ君はあくびをしながらだるそうに言った。



それに頷きながら、みんなお喋りを再開した。



まったく。


なんて奴らだ。



「でも…」


ひとこと言ってやろうと思ったとき


「天文学部だし…一応…今夜行こうよ」