夜になって、だるいと言っていたにもかかわず
結局、部員全員が集まった。
もちろんタカヤ君とエリカもいる。
「みんな集まったな。よし、行こう!!」
はしゃぐ直哉に呆れ顔を見せながら、みんな天文台へと続く階段をわいわいと喋りながら上った。
「こうやって騒いでいると何も考えないですむよな。だるかったけど来てよかったよ」
ボソッとタカヤ君が笑いながら言った。
「たしかに。私も親が厳しいから勉強とかうるさくて。息詰まってたからよかった」
エリカも笑った。
高校2年の私達。
みんなそれぞれ何か思うことがあって、泣きたくても泣けなくて
自分がよくわからなくなるときがあるんだ。
みんな幼いから、どうしていいかなんてわからない。
わからないから、そんな孤独とか不安に押し潰されないように
みんなで集まったときは明るくわいわいとはしゃぐんだ。
それが私達なんだ。