「……週番だったもんね…」
あたしは、
泣いていたことをバレたくなくて少し笑ってみせた。
今週は、彼の当番だったはずだ。
日誌でも職員室に届けて遅くなったのかも知れない。
だから、こんなところを見られてしまったのかな。
恥ずかしいな…。
だけど、他の人よりは断然良かったのかもとも思う。
彼があたしの質問に答えずに代わりに発した言葉は
「何で泣いてるの?」
だった。
確かに、あたしが無理やり出した誤魔化した声は、それでも明らかに涙を含んでいた。
まさか、彼の方から理由を聞かれるなんて思っていなかった。