――ピンポーン
あたしは緊張と、夏の暑さで汗が滲んだ手でインターホンを押した。
どうしよう?
本当にいいんだよね?
……って、押してから考えたってもう遅いんだけどね。
髪型は?
服装は?
ちょっとだけしたメイクは?
変じゃないよね?
そんな自問自答を繰り返すあたしは、ガチャッという音に、少しびっくりした。
でも彼が顔を出し、あたしを見て、ちょっとだけ微笑んだから。
あたしも自然に笑顔になる。
「よー」
「こんにちは」
「入りなよ?」
「うん…」
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