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その日の放課後。


昇降口まで来て、忘れ物というか、携帯がないことに気付いて、来た道を戻って行った。


階段を上がって教室に向かって、教室に差し掛かったときだった。



「好きです」


そう。教室の中から声が聞こえてきた。



でも、いまの言葉…。




「江藤くんが好きなの!」



!?


え、江藤くん?

江藤くん……ってまさか。



女の子の言葉にびっくりしてこっそり教室の中を見てみると、そこには隆史くんがいた。


「!!」


思わず声を上げそうになったけど、なんとか口に手を当てて押さえた。


ドクンドクン胸の音がうるさい。