待って、という私の意志に反して
ドンドン降下していく。

その姿をベランダから乗り出して見送る。


(一番気に入ってたんだけど…ごめんね、穹ちゃん)


肩を落としてひらひらと地面へ向かう姿を
大人しく見守る事にした。

きっと今から降りても、間に合わない。


「…あ、れ・・・?」


地面に落ちるものだとばかり思っていたプロマイドは下の通りを歩いていた人の手にすっと収められていた。

降下途中を上手く取ってくれた様で、
地面へと落ちる事は免れたようだ。