先生のつまらない話にぼんやりとしていると、かすかにだがアヤの声が聞こえた。

一瞬だけアヤの方を見るため振り返る。



「あ…。」


早速だ。
知らない男子と話している。

俺が知らないからきっと小学校は別だったな。

まぁ関係ない。


アヤが誰と仲良くしたっていいじゃないか。



「あーやーおーり!」

「……え?」


俺を呼ぶ声。
先生だった。


「前向け。」


「あ、すみません。」




最悪。

出席番号順の席だと俺は1番だから最前列だった。


みんなクスクス笑う。

アヤもたぶん笑ってるんだろうな…。



ため息がでた。