夜の街は綺麗なイルミネーションで輝いていた。
アタシは、ある大きなラブホの前でおやじを待つ。


―ドクンドクン―
どうしてこんなにも不安になるんだろう……。
援交なんて何回もやってきたのに…。
祐樹の顔が頭から離れなかった。


その時―
「恵ちゃ〜ん!!」
おやじの声がした。
おやじはアタシに向かって手を振りながら近づいて来た。


「ハァハァ…ごめんね!行こうか?」
「うんっ☆」
アタシはおやじの手を握りラブホの中へと足を踏み入れた。

汚い手…
ホントは触りたくもなかった。
祐樹の…祐樹の手だけを握っていたかった…。