アタシは直ぐにお風呂に入った。

―シャー―
シャワーから出るお湯が身体全体にかかり汚れを落としていく。


『お前は俺の奴隷だろ!?』
夢の中で聞こえた声が頭から離れない…。
身体が震える。
『汚れてるくせによ!!』
―ドクン―
「いや……」

『てめぇなんかこの世にいらねぇんだよ!!』

―ドクンドクン―
「いやぁ……!!」

アタシは頭を振った。
まるで、頭にまとわりついた声を振り払う様に。


「いや…ハァ…ハァ。」
身体がガタガタと震えていた。
自分の肌に爪を立て、現実から逃げようと必死だった。


いくら助けを求めても、誰も振り向いてはくれなかった。