応援合戦
綱引き




次々競技が終了していく中、僕たちは最後のバトンワークの練習をして時間がくるのを待っていた。

アナウンスが鳴り響いた。

[今年の運動会もこれを残すだけとなりました。でる人は疲れが感じられないうように。でない人は、走っている人の疲れが吹き飛ぶほどになって応援しましょう。]

「いよいよスタートだな。」

「まぁ、俺に勝てる奴はいないけどね。」

いつもの自信をみなぎらせて慎也が言う。

「一番手、がんばります。」

「勝てるといいね。」

ひろみが気合いを言葉にして、愛花が、楽観的に微笑む。

ひろみと他のクラスの女子がスタートラインに並ぶ。

先生がピストルを上に向け引き金を引く。

パァン

体の奥まで届く音が鳴り、みんな一斉に地面を蹴りつけて走り出す。