その次の日、やっと用事もおわり学校から帰ろうとすると、下足室に東条さんがいた。

「どうしたの?」

声をかけた。

「傘忘れちゃって…」
「じゃあこれ使いなよ。 実は置き傘しててもう一本教室にあるんだ。 だからいいよ。」

「本当に? ありがとう。」

そういうと自分は教室に行くふりをした。

下足室から階段で二階にむかう。

本当は傘なんか無いのに…。

一度教室に行き、階段を降りて、また下足室に…。

「東条さんもしかして待ってくれてる?」

少し期待しながら降りていった。