不思議な事にその場は昔のあの店の跡地だった…。


後悔しないつもりだったのに…。


どうしていつも…

号泣したってどうにもならない事は分かってる…。


でも涙が止まらない。

「おい! どこ行くんだよ! 危ないっ!」

ププーッッ!


ガシャーン!

「おい! 仁志! 大丈夫か?」




「これで…やっと…東条さ…んに追いつける…」


「ばか! 何してんだよ! なんて事を…」

「今まで東条さんにしてきた罪に比べると…」

「しっかりしろ! 救急車が来るまで…」


「もういいんだ…。 人生生きててもめんどくさいだけだ…。 向こうで東条さんと一緒に暮らすよ…」


「もう…いい…、喋るな…」


「……………じゃあな…」


「仁志…! 仁志~!」