「お客さん? 乗るの?」

「はい…」

バスが来た。

「じゃあな仁志 悟! 元気でな!」


「じゃあな斉藤! 今までありがとな! 最高の友達だったよ! 東条さんによろしくな!」

「嫌だよ! お前が言え!」



プシュー!

バスは発進した。

とめどなく溢れる涙…

「くそ! くそ!」

涙を拭うが、拭いきれない。

拳をイスに振り下ろす。

「もっと早くに…!」

後悔しても遅かった。

でも毎日全力で生きた。


後悔はしないつもりだった…

なのに…。