そう思ってないと…心がうまく保てない・・・


だってそうでしょ?







慶の手のぬくもりも…

慶の笑顔も…

慶のキスも…

慶の声も…

慶の弾いたあのギター音色も…



もう聞けないかもしれないんだよ…


神様がいたらこんなことしないよね…

こんなむごい仕打ちしないよ…




だって……










「……良?彩良…?」



ん・・・?




体を誰かに揺すられてる…


ゆっくりと目を開けると、慶の病室のカーテンが見えた。




あれ…?

私寝ちゃったのかな…?


最近ぐっすりと寝てなかったから、なんか超熟睡しちゃったみたい…

なんかまだ眠いし・・





「彩良、重いよ…」

「ん?ああ、ごめん…」


ベッドの布団に顔をうずめて寝ていた私。

“重い”という指摘があったので、とっさに体を起こした。