「うん、案外いい人」

「松橋が言うなら好い人だね」

篠原と忍はカードゲームに興じていた。

祥太は私の手を掴んで負けたら今日の昼飯驕りだからねぇ~。と椅子に座らされた。

「松橋」

さっきまでカードゲームに目を向けていたくせに今は圧のある瞳を私に向けている。

「何?」

「伊崎が捜してた。
鬼ごっこ、まだ続いてんのか?」

「あいつが勝手に追いかけてくるんだ!」