「―っ違う…」

何を言っても無駄な気がする。この人は全部見透かされている気がする。

「あいつに捕まって何を言われるのか怖くて逃げまわってるんちゃうんか」

きっと酷い顔をしている。
今にでも泣きそうだ。

ジッと高原は目を逸らさない。

「…………っ」

高原は目を逸らし新しい煙草を取り出し口にくわえた。

「逃げてもええけど。
後悔するだけやぞ」

昔話を1つしたるわ。と紫煙を吐き出しながら高原は言った。


●end………?……●