「てめぇを名乗った奴にやられた」

「あ?」

篠原の片方の眉毛が、ピクリとあがる。

「どーゆぅ事?それ」

一番反応したのが、祥太だ。

「真山が待ってるから、そっから説明する。

―で、お前は何でいんだ?」

見知らぬ女に一斉に注目した。

「礼の1つぐらいしたらどーやねん。

今日から教育実習で来たんや。体育館で言うたやろうが!
誰も聞いてへんかったけどな」