「名波ー!起きたでー!」

俺の質問は無視されてドアの方に向かって叫んだ。

大声出さなくても聞こえますよ、と扉の向こうから聞こえてくる。

「大丈夫ですか?
傷は深くなかっですし一応、病院行くのをオススメします」

色白の黒髪が俺の前に立っている、体格は良い。
だが、優しそうな雰囲気を纏っている。

「はぁ…どうも」

「一応、こいつ保健医やから手当とかは信用してええで」