「伊崎が嫌いだ」

急にやって来てソファーで寝転びながら雑誌を読んでいる篠原に真剣な顔で言ってきたのだ。

眉間に皺を寄せ怪訝な顔で松橋の顔を見る。少し口が開きダランとなった煙草をまたくわえ込んだ。

「そーかよ」

「嫌いなの!!どーしたらいいの!?」

「んな事、知るかよ」

こーゆぅ事は、祥太が得意だ。祥太は、ここの母親のような存在であるからだ。

懇願するような目で篠原にすがっている。