部下たちが全員倒れると同時に、
座り込む利津。限界だった。
それを知っているように寧々は
利津に近付く。
「基礎体力はあるみたいだね。
さあ、立てよ。私の番だぜ」
「…はぁっはぁっ…ー!」
「棄権するのか?」
ーなるほど。これが狙いか…。
分かってても、動けそうにない。
「…ごめんな、直…」
「利津!!!」
ー声が聞こえた。
聞き覚えのある声。
寧々も思わず振り返った。
「…来ちまったか」
口角を上げて笑う寧々。
良く分からない顔つきだった。
ー波瑠、そして薫、ユウ。
衝撃的だった。
今まで一人で戦ってきた利津に
とって、援軍が来るなんて…
思わなかった。