次の日、呉羽の校庭。
波瑠が歩いてきた。

「ーわざわざ呼び出して、
何の用ですか?」
波瑠の目の前には、薫とユウ。
薫は相変わらず鋭い目をしている。
ユウは意味深に微笑んでいた。

「やーねー。水くさいじゃないっすか」
「は?」

ユウは波瑠の肩を叩き、
後ろへと回り込みながら言った。
波瑠は疑問そうにユウを見つめる。

「直が死んで、ライバル校が侵略しようと
してるんすよね?あたし等、仲間でしょう?
頼ってくれても良かったじゃないすか」
「…。誰から聞いたんですかね」
「優しいお方が、教えてくれましたよ」
「…」
薫も波瑠を見て言った。

「宮崎の言ってる意味が分かった。
今のメンバーじゃなきゃ、倒せない
敵なんだろ?」
「…」
微笑むだけで何も言わない波瑠。
薫は言葉を続ける。

「今てっぺんをとるのは、やめる。
その話は、私達で他校を倒してからだ」