「大丈夫ですか?」
「…藍、か?」
「藍!!」
繭と憂が笑顔になる。
そして玲も来ているのだと
二人は悟った。

利津は驚いていた。
もう藍は自分を覚えていないと
思っていたから。

「2年ぶりですね」
「ああ。何で此処に来たんだ」
「あの野郎を放っておくわけには
いかないですし。…利津さんに
会いたかったから」
「…ー」
藍はヤンキーを睨んだ。

「ぶっ殺す」


「…あたしは幸せだ、直。
こんな馬鹿共に出会えて…」
ふいに利津が独り言を言った。
何か寂しい表情を添えて。

「うぉおおっ」
ヤンキー達は残り40人ほどとなった。
奈央と藍と利津が最前線に立ち、
リードして倒していく。
一人の女性がやってきた。

「玲!!」
「久しぶりです、利津さん」
「あぁ!」
ドゴッ

喋りながらも常に体勢を
解かない利津。

そのころナジカは、よろめき
ながらも歩いていた。
鉄棒からおり、こちらの方向に。
口からは血が出ていて、
頬には痛そうなあざがある。
玲に殴られた跡だ。

「っ…許さねぇ…絶対…!!」