『 絶対に 卒 業 』
  
 
 
私はそう心に決めて
 
学校の大きな門をくぐった。

 
 
 
学校の周りにたくさんある
 
 
満開の桜の木を下から見上げた。
 
 
 
ひらひらと花びらが 落ちる。
 
 
 
 
 
咲いた桜 も 散った桜 も
 
 
 
 
きっと戻らない。

 
 
 
 
一度過ぎた時間は
 
 
たとえ一秒でも戻れない。
 
 
 
 
そんなこと分かってるのにね。 
 
 
  
 

・・・
 
 
 
 
 
「えっと、まず何するんだっけ。」
 
 
 
 
 
立ち止まって事前に貰っていた
 
入学案内パンフレットを見る。
 
 
 
 
 
えーっと?

 
 
 
 
『まずは体育館入口でクラスを確認』 
 
 
 
 
 
 
・・自分のクラス確認か。
 
 
 
案内に書いてある地図を頼りに
 
 
 

私は体育館入口に向かった。