翌日の土曜日。

母さん経由で維月の入院先を知った僕は寝不足のまま速攻でそこへ向かった。

こう言う時、僕と彼の母親同士が仲が良かった事を感謝する。

ナースさんに走るなと注意を受けつつも、彼のいる病室に辿り着けば僕は扉を勢い良く開けた。

彼は驚きながらこちらを見ている。無理もないか。

頭に巻かれた包帯が何んとも痛々しいが、彼の為にあえて触れないでおこう。


「おはよう。気分はどう?」


その一言を発した事を僕はこの後強く後悔するのであった。

ほんの少しの間が空いたかと思えば、次に彼はこう発したのだから。