それはもう忘れられない×月×日金曜日放課後の学校。

雨のせいで滑りやすくなっている階段で足を滑らせた維月が転落。

慌てて駆け寄って彼の名前を呼んでも、動かない。

先生を呼びに行けばいいのに、その時の僕にはそうする事も考えられなくて。

幸いにも近くを通りかかった先生のおかげであまりパニックにならずに済んだ。

保健室に運ばれて、その後すぐに病院へ。

僕は傍にいたかったけれど先生に“もう帰れ”と言われ続け、

しぶしぶ帰る羽目になった。そのせいで全然眠れなかった。

維月は大丈夫なのだろうかと。それしか頭になかった。