走って、行って。 息を切らす私に 「柚子、大丈夫だった?」 心配そうに言う。 「うん」 梢ちゃんの言う、大丈夫は たぶん一ノ瀬 奏のこと。 「ほんとに?心配したんだからね」 「大丈夫、でもまだ会うのはちょっと」 ぽろり、出た本音。 「そっか。じゃあ私が全力でSP致しますっ」 敬礼して変なことを言う梢ちゃんに 2人して笑った。