雄貴くんは静かに教室を出ていった。


恐る恐る目をあけると…あたしの机の上にはココア。


あたしのこと、覚えててくれたんだ…。



それだけのことなのに…なんでかな。


夕焼けが目にしみたのかな。


涙がこぼれていた。


嬉しいはずなのに、どうしようもないくらい切ない。


窓からグランドを眺めながらココアを飲んだ。