コン


その人はあたしの机の上に何かを置いた。


「…おつかれさま」


小さな声でつぶやいた。


この声は…雄貴くん?


オレンジ色の教室の中で二人きり。



起きようとも起きられなくて、まだ寝たふりのまま。


顔は見えないけど、きっと今雄貴くんは優しく微笑んでる気がした。