「あ、それは…、あの日、要君の友だちが要君の名前よんでるのを聞いて…、それで」



「あぁ、そーなんだ」



そういいながら、要君は変える為にカバンを持って立ち上がる。



「…あんた、名前は?」



「…え?」



「だから、名前だよ」


「あ、まいか!!丘野まいか!!みんなにはまぁって呼ばれてるけど…」



あっ、ば、ばか!!


名前聞かれただけで、なんて呼ばれてるかなんて聞かれてないのに!!


テンパってしまって、いらないことまで言っちまった~!!



「おっけ。今から俺、あんたのことマイカって呼ぶわ」



じ~ん。



「あっ、ありがとうっ」



「…なんでお礼?」



またまたクスッと笑う。


…あ、やっぱいいな、要君の笑顔。