そして

女の子が気を失う前に目にしたモノは……

優しい顔で笑う彼なんかじゃなく、

血に飢えた ただの吸血鬼だった……。


男の子が気付いた時、

女の子にもう息はなかった。

男の子は女の子をこんな風にしてしまった自分を

責めつづけた。

男の子は、自分がした罪を報いようと

崖から海へと身を投げた。

まるで

亡くなった女の子の後を追うように。


このことを先に知った村の人たちは、

これからも

こんなことが起こったらダメだと思い、

吸血鬼との仲をこれで

終わりにしようと考えた。


村の人たちは

強力な火を持って

吸血鬼たちの住みかへ行った。


そして、

その火を

吸血鬼のすみかに放った。


全員逃げ遅れた吸血鬼たちは

死ぬ前にこう叫んだ。

「この復讐はいつかお前たちにかえってくるぞ!!

俺たちを裏切った、お前たちにな―――」



それからだった。

村の人たちが、

原因のわからない病気で次々と亡くなっていったのは。

「吸血鬼の呪いだぁぁ!!」

村の人たちはこう思った。


村長さんは、この村の最悪な状況を何とかしたかった。

そこで、

村長さんがとったこうどうは……。