ま、それぐらいの方が飽きなくっていいんじゃない?



それにしても、なっつーはいろんな情報を知っている。


どこでそんなこと知ったの!? みたいなことなんて、もうしょっちゅう。



たとえば、あたしたちの学校の隣に家が建っててそこに住んでる仲良し夫婦が最近離婚した、とか


この学年の一番インキャで近寄りがたい子が、1年生のイケメン君に手を出した、とか


もう数え切れないほどある。


こんな情報を、なっつーは誰よりも早く知っているから、いつも驚かされる。



今回もそうだ。


広告なんてなかったのに…。



「ま、あたしはそれぐらい大丈夫!! 絶対全種食べてみせる!! それにしても、なんでなっつーそんなこと知ってんの? 広告なんてなかったよねぇ?」



あたしが首をかしげていると、なっつーから驚きの言葉が返ってきた。



「だってそこ、あたしのお姉ちゃんが働いてるもん」



えぇぇ!?


お姉ちゃんがいるのは知ってたけど、確か、スイスに留学してるとか…聞いたような…。



金持ちだからね、なっつーのとこは。



それをなっつーに言うと、



「それは、1番上のお姉ちゃんでしょ。アイス屋で働いてるのは、今高校生の真ん中のお姉ちゃん」