「うん。いいけど…。っていうか、あたしも寄りたいとこがあるんだ」




「そぉなんだ!! あのね、あたしは本屋に行きたいの。まぁは? どこに行きたいの?」




本屋か…。



また参考資料とか買うのかな? それとも小説? マンガ…は、ありえないな。


なっつーは最近ケータイ小説にハマってるみたいで。




「あ!! あたしはね、駅前のアイス食べに行きたいんだぁ…」




なっつーの顔が、えぇ!?またぁ!?って顔になるのを見て、あたしの言葉はだんだん小さくなっていった。




「また行くの!? だってまぁ、先週の土曜日にもそこ言ったじゃない?」



…そうなのだ。


でもあそこのアイスはホントにおいしくて。


しかもめずらしい味たくさんあるし。


あたしが甘いものにこれだけハマるなんて初めてだった。




「いいじゃな~い、なっつー。お・ね・が・い? あたし、あそこのアイス屋さんのアイス、全種食べるんだぁ。ホントにおいしいんだから!! なっつーも食べてみたらいいのにぃ」



この前一緒に行った時も、なっつーはアイスは食べずにコーヒーを飲んでいた。


…もしかして、甘いもの食べれなかったりして…?



「えぇ!? 全種って…。だってあそこ、2週間に1回ってペースで、新しい味出してるんだよ? 大丈夫なのぉ?」



「そ、そうなんだ…」



それは知らなかった。