けど、いつも結果は同じだった。


‥‥‥。


「あれ、どっちがいつも勝ってたんだっけ‥‥。」


揺れ動くブランコを止め、空(くう)を見つめた。


流れてく空を見上げながら、思い出の箱を開けるような感覚で目を閉じた。


だけど、出てくるのは浩太の笑った顔と泣いた顔。


え、なんで泣いて笑ってるの?


わけわかんない、記憶だな‥‥。


目を開けると、さっきまで頭上にあったはずの雲が随分遠くまで流れていた。


ふぅっと息を吐き、またキィ‥‥キィと少しずつこいでいく。


さぁっと風が後ろからあたしの背中を押す。


その風に乗るように、あたしはブランコから飛び降りた