公園に入ると、子供たちは誰もいなくてあたし達だけの貸切状態だった。


カラフルな鉄たちは、あたし達を歓迎するように色めき眩しく、あたしの視界に入ってくる。


まるで、あたしの心になんの躊躇いもなく入ってきて乱すだけ乱して笑顔であたしの中に居座る蓮の様に。


小さく笑って、あたしはブランコに座った。


キィ‥‥キィ


甲高い声で鳴きながら揺れる。


タマとミーは2匹でじゃれて遊んでいた。


それを視界の隅で捉えながら、目の前に大きく聳(そび)え立つジャングルジムを見た。


上の部分は赤、下の部分は青色で塗られた棒の塊。


よく、あれに乗って浩太と遊んだな。


小さく揺れながら、幼い時の2人をジャングルジムの中に描いていく。


どちらが、早く登れるかをよく競って遊んでた。