「俺は守れた気でいたんだよ。けど、ただの俺のエゴだった。監禁してるうちに自分の想いが抑えきれなくなった。」
「・・・・・・。」
浩太の言葉にあたしはただ、耳を傾けるだけ。
何も言わない。
言う必要なんてない。
「倒れてるのを間近で見て、最初はなんで?って思うばっかりだった。何が、苦しめていた?俺は、その時初めて気づいたんだ。俺が苦しめてたんだって。」
ポタッ、机に水たまりが無数にできていく。
「助けたかったのに、どうして。助けるどころか、あんな奴と同等の事をしてたんだって。」
「・・・・・・。」
「だから、もう苦しめないから。最後まで俺のエゴのために生きてほしかったんだよ。」