手には、点滴がさしてあるらしく何か違和感を感じる。


ぼうっと、あたしはまた天井に目をやった。


最後に見たのは、飛び散るあたしの鮮血とその奥に映る憎き弟の顔。


「おや、目が覚めたかね。」


カーテンが開く音の向こうに現れたのは、ひげもじゃのおじさんだった。


「不審者・・・・?」


「違います!列記としたココの医者です!」


「・・・・・あぁ、最初にヤブが付く。」


「付きません!付くなら優秀って言葉が付くぐれぇだ。」


どうやら、本当に医者らしい。