後ろの沙紀をちらりと見ると沙紀もびっくりした顔をしている。


クソッ‥‥。


こんなのただの策略結婚じゃねーかよ‥‥。


「許さない。そんな顔をしてるよ?蓮。」


「うるせぇよ。」


「フフ。相変わらずだね。でもさぁ、じゃあどうして今まで言わなかったのさ。自分の気持ちを」


腕を組みながら玄関の柱へと寄りかかる兄貴。


「っ!!」


俺の気持ち‥‥知ってたのか‥‥?