「そんな昔のこと覚えてねーなぁ。今急いでんだよ。」


「知ってる。」


「あ?」


そこには、あの時と同様真剣な顔をした沙紀がいた。


「自分で気づいてた?蓮は急いでると、早口でしゃべるし、目つきが鋭くなるんだよ?。」


そ、そうだったのか‥‥?


トン‥‥


沙紀が不意に俺の胸に寄りかかってくる。


あの出来事が、フラッシュバックのように蘇ってくる。